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9月12日は中秋節、今年は「月餅税」が話題
2011年9月12日
中国では9月12日に旧暦8月15日の中秋節がやってきます。「中国の四大伝統祭り」と呼ばれ、家族そろって月餅を食べながらの月見を通じて家族団らん豊作を祝います。中秋節の前になると互いに月餅などを送りあう習慣があります。日頃の感謝の気持ちを込めてお世話になった人に月餅を贈り、各企業では、従業員に月餅を支給することも多い。
この時期になると、スーパーやお土産店、専門店などどこでも月餅が販売されます。種類も地域によって様々で、東北部では皮はやや固めで、胡麻、棗、クルミ、ナッツなど入った中身が一般的である。南部では代表的なのは広東式月餅(木型で抜いて型どり月餅)と蘇州式月餅(薄いパイ皮で包む月餅)があります。近年、中身が豊富になり、ハスの実、栗、ハム、卵黄、フカヒレなど贅沢な月餅も随分と増えきました。珍しい一品として中国でしか買えないハーゲンダッツのアイスクリーム月餅もあります。中秋節は伝統的な行事でありながら家族と美味しい月餅を食べる庶民的な楽しみです。
中国では月餅の贈りあいはかなりのビジネスとなっており、贈りあうには高級な月餅のほうが人気があり、そのため、値段も年々上昇しています。贈る月餅としては、箱入りは100~300元するのが普通で、企業間だと1000元以上のもあります。企業から支給される月餅は、誰もが大歓迎だ。
しかし、最近中国のニュースでは、この支給される月餅を「現物支給の手当」と見なし、個人所得税の徴収対象になるいわゆる「月餅税」が話題になっています。税務部門からは今まで月餅など実物について免税の規定がなく、企業から従業員に支給する月餅は実物(現物支給の手当)と見して課税対象であり、所得基準に基づいて個人所得税を納めるべきとの見方を示しました。2011年7月19日第三次改正された『中華人民共和国個人所得税法実施条例』第8条にには、「賃金・給与所得とは、個人が雇用されることにより取得する賃金、給与、賞与、年末賞与、労働配当、手当、補助金及び職務または被雇用に関係するその他の所得を指す」とあり、第10条には「個人所得の形式は、現金、現物、有価証券及び他の形式の経済利益を含む。所得が現物であるときは、取得の証憑に記載された価格により要納税所得額を計算しなければならない」とあります。証憑のない現物または証憑に記載された価格が明らかに低すぎる場合は、市場価格を参照して要納税所得額を査定する、と明確に規定されています。つまり、月餅など実物は個人所得に含まれ、賃金・報酬に入れて、所得基準に基づいて個人所得税が課される訳です。
罰則については、もし企業が規定に従って税額控除されていない場合は、税務機関から納税者に対して追加課税し、源泉徴収義務者に対して控除・納税すべき金額の100分の50以上3倍以下の罰則が課せられる可能性があるようです。
上記の通り法律では明記されても、多くの人は月餅は課税対象であったとの認識が薄く、中秋節は中国の伝統的祝日であり、企業から毎年支給される月餅は課税すべきでないとの批判の声が多いようです。多くの企業は従業員が会社に対して大家族のように親近感を強めるため、例年の慣例で従業員に福利厚生の一環として月餅の現物や購入券などを従業員に支給することは少なくありません。月餅代金が従業員の所得に計上され、個人所得税の徴収対象となれば、従業員はうれしく受け取れないでしょうし、今年の中秋節は多くの人たちが少し心配をかがえて過ごす事になるかもしれません。
一般社団法人日中経済貿易センター
コンサルグループ 松井俊夫

